楽しい本作り生活

出版社で書籍デザイナーとして働きながら、本や漫画、映画や舞台など多くのものに元気をもらっています。このブログも訪れた方が少し元気になれるような、そんな楽しい記事を綴っています。

こんばんは森下です。
最近の私が新しく始めたことのひとつとして「いろんな漫画雑誌を買う」というものがあります。

以前もこのブログに書きましたが、私はこれまでは好きな漫画作品を単行本で読むタイプだったのですが、ONE PIECEが最終章に入ったことをきっかけに、週刊少年ジャンプを毎週デジタル版で買うようになりました。それによりこれまで気がつかなった『週刊連載を追う面白さ』を沢山学ぶことができました。

そして最近になってもうひとつ発見があったんです。

ある時、いつものデジタルではなく紙のジャンプを購入してパラパラとめくっていたら「いや…ちょっと待てよ。よく見たら漫画雑誌って、めちゃくちゃデザイン資料になるじゃん…!!!」と気がついたんです。

あの分厚い雑誌の初めから終わりまで、漫画作品をより魅力的に見せるためのロゴや、配色、レイアウト、キャッチコピーなどデザインの工夫や実践的な事例がぎっしり詰まっていて。カラーページの原稿の美しさも本当にうっとりするし、細かいことを言えばセリフの写植や、ちょっとした予告ページなんかにも参考にある部分が山盛りで。

え…、一応自分も漫画に携わるデザイナーなのに、なんでこれに気がつかなかったんだろう。
デジタルで購入していた時は、開きもせずに読み飛ばしていた企画ページや、流し見していた表紙レイアウトにもすごくすごく魅力が詰まっていました。

なんてこった。こんな有益な参考書がたった数百円。しかも毎週出るなんて。
なんで自分は買ってなかったんだ〜〜!!!!
とめちゃくちゃ後悔(笑)


その発見をきっかけに、私は今は雑誌を紙で購入し、気に入ったページは切り取ってファイリングするようになりました。そしてジャンプだけでなくチャンピオンやサンデー、ジャンプSQなど、これまで殆ど触れる機会のなかった雑誌もなるべく買うようにしてデザインの参考になる部分はないか、そして漫画雑誌として今どんな試みをしているのかなどを考察しながら読んでいます。

そういう意識で読めば読むほど、自分がまだまだ漫画(それも週刊少年誌という狭いジャンルでさえ)というものを何も知らなかったことに気がつかされます。本の形になったものばかりでなく、実際に掲載されているその現場を知らないといけなかったなとつくづく反省しました。

また、紙で買うことで目当ての作品以外にもちゃんと目を通すようになりました。例えばジャンプもデジタル版を買っていた時は、追いかけている作品以外は読み飛ばしてしまうことも多かったのですが、紙で買うとなんとなく他の作品も目に入ってきいます。

それらを読んでみると想像以上に面白かったり魅力的だったり。素敵な発見があったりしてこれも楽しい。普段あまり読まないギャグ漫画や恋愛漫画、女性向け漫画などにも本当にたくさんの工夫が込められているし、自分が知らなかった素敵な作品がめちゃくちゃあることもわかったし。たまに掲載されている新人作家さん達の読み切りも、すごくすごく漫画の勉強になります。

読めば読むほど、自分はまだまだ勉強不足。実際のもの対する知識があまりに乏しかったなと痛感します。

もっともっとインプットを頑張らない楽しまないと!


そんなわけで今日も漫画雑誌を楽しく読んでいる私なのでした。
みなさんもおすすめの漫画雑誌があれば是非教えてください。



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